学友会会長
①甲州(こうしゅう)
日本で1300年もの歴史をもつ伝統ブドウで、山梨県を中心に栽培される日本固有の欧州系品種。ヨーロパ系ヴィニフェラ種 × 東アジア系野生品種(ダビディ種)と言われているが由来は諸説あり。奈良時代の僧、行基が薬師如来から授けられた説、平安時代末期1186年に雨宮勘解由が見つけたとも言われている。
DNA分析によりアジア大陸の西域に起源し、東アジア系野生品種と交配しながらシルクロードを経由して日本に伝わったと推定。果皮は淡い赤紫色の美しいブドウ、生食用も兼ねています。一般的な白ブドウと比べると果皮が厚いため、果皮由来の成分が多く含まれています。フレッシュな柑橘系の香りと軽やかで穏やかな酸味、そしてすっきりとした後味が特徴。
料理は繊細な味付けの京料理、和食と相性が良いです。ステンレスタンクだけで発酵熟成をした軽めのワインから、樽熟をしたやや重めのワイン、さらにシュール・リーによりコクや風味を増したワインまで造られています。
山梨県で9割以上の生産を占めていますが、島根県・鳥取県・山形県などでも栽培されています。

②マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)
1927年(昭和2年)、川上善兵衛により交配された日本固有の生食、醸造兼用品種。
アメリカ系品種のベイリー×ヴィニフェラ品種のマスカット・ハンブルグの交配。
川上善兵衛が交配育種に成功。 軽いタンニンとストロベリー、ラズベリー、クランベリーなどの赤い果実のような甘い香り(フラネオールが主成分)が特徴で、優しい口当たりとなめらかな味わいの果実味のある赤ワインになります。ステンレスタンク発酵熟成の軽めのワインから、樽熟成をしたワインや、カベルネ・Sやメルロとブレンドしたタイプも作られています。山梨県では全国の半分ほどが栽培推されるほか、山形県・島根県他東北地方から大分県まで、幅広く栽培されています。

③ナイアガラ: アメリカ原産で、甘やかなアロマが特徴です。主にスパークリングワインに仕立てられます
④デラウェア: アメリカ系ブドウ品種で、独特のアロマとすっきりした酸味があります。山形県を主要産地として知られています。
⑤シャルドネ:世界中で栽培されている白ブドウ品種で、日本でも広く栽培されています。長野県・山形県兵庫県・山梨県の他、北海道・九州などでも栽培されていて、西洋系品種では最も栽培面積が広い。
垣根仕立てが主流です。
⑥メルロ: 日本でも人気のある赤ブドウ品種で、粘土質の土壌が適することで、長野県や山梨県・山形県をはじめ各地で栽培されています。近年はさまざまなスタイルのメルロが誕生しています。
⑦カベルネ・ソーヴィニヨン: 世界的に知られる黒ブドウ品種で、日本では長野県などでも栽培されているが、晩熟な品種で土壌水分の多い土地では完熟させるのが難しい。完熟できないとグリーンの野菜(ピーマン臭:メトキシピラジン類が原因物質)を思わせる香りが強くなります。
⑧ピノ・ノワール: ブルゴーニュの主要品種で、ブルゴーニュ以外では栽培が難しいと言われた品種ですが、ニューワールドでも適地が見つかっています。日本では北海道を中心に栽培されていますが。日本産のピノ・ノワールは安定してよい結果を得るにはまだ課題が多いそうです。
⑨リースリング: アロマティックで爽やかな味わいに仕上げられることが多い白ブドウ品種です。
⑩ツヴァイゲルトレーベ: オーストリア原産の黒ブドウ品種で、ツバイゲルト博士によってブラウフランキッシュとサンローランを交配して育種されたヴィニフェラ品種。冷涼な気候に適し日本でも北海道を中心に栽培されています。
その他マスカット・ベーリーA等の様な交配品種(ヤマ・ソーヴィニヨン,信濃・リースリング,甲斐・ノワール,ブラック・クイーン,リースリング・リオン等々)がたくさん育種されています。
写真出典:メルシャン「Wine ACADEMY」より、
文:「新ワイン学」編集幹事・戸塚昭,東條一元(株)ガイアブックス発行
