カロテノイドの測定結果のサンプルを拝見したいです!
そうだね、2023 年 11 月 11・12 日 2 日間、代々木公園で東京都食育フェアが開催され、研究所も測定ブースを開設したんだ。研究所の測定会場には多くの方が訪れ、カロテノイド測定を行いましたので、その集計結果をお示ししましょう。
ところで、どんな機器を用いて測定し、測定結果の判定をするのですか?
カロテノイドの測定機器はベジメータ®(米国 Longevity Link Corporation 社製)で、採血なしの非侵襲(指先に光を当て反射分光計測)による方法により、約 10秒で可視化されるものなんだ。
結果は、ベジスコア®(VS)という指標で表示し、ベジスコア®の値=444 が野菜摂取量 350gに相当するんだ。
糖化度と異なり、実年齢に対して VS 値はバラバラ感がすごいですね。しかし、野菜摂取量目標の 350gを下回っている方が多いですね。年齢に応じて増加するなどの傾向はないのですか?
年齢との相関性は殆どないが、若い方の VS が少ない傾向にあるんだ。野菜を積極的に摂取するのは、やはり、健康に気を付け始める中高年層からかもしれないね。
食事で摂取し、体内の細胞がため込んだカロテノイドは、そのままずっと体内に残るのでしょうか?
疎水性・脂溶性のカロテノイドを測定しているのだが、人間の細胞の脂質に張り付いても、その後、身体に発生した活性酸素の除去などに使われてしまうので、緑黄色野菜を継続的に摂取しないと、VS の値は下がってくるんだ。
また、屋外でお仕事をされる方、運動をよくする方などは、体内で活性酸素が多く生成されると云われているんだ。このため、活性酸素の除去に消費されるカロテノイド量が大きく、沢山野菜を摂取しても VS が低く出る場合もあるんだ。
野菜を食べ続けないといけないのですね。フトコロが心配だな~(^^)
次回は、特に、活性酸素との関係をお話ししようか???
岡部 敬一郎: 食糧学院長寿健康ベターエイジング研究所 所長・理学博士、 (元)東京栄養食糧専門学校校長
中静 隆: 栄養士科81回生、健康長寿ベターエイジング研究所 客員研究員