今更ですが、研究所の云う「糖質」とは何ですか?
水にとけて甘味のあるものをイメージしているなら、ちょっと違うかな?
厚生労働省の糖質(炭水化物)の定義を見てみよう。
たんぱく質、脂質と並ぶエネルギー産生栄養素のひとつ。炭素と水素の化合物で、消化されてエネルギー源となる。
炭水化物は炭素と水素の化合物で、たんぱく質、脂質と並ぶエネルギー産生栄養素のひとつです。食物として体内に取り入れられエネルギー源となる糖質と、体内の消化酵素では消化できない食物繊維があり、糖質は単糖類、少糖類、多糖類に分類されます。
単糖類はそれ以上分解されない糖類で、ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ガラクトースがあります。少糖類は単糖が2つ以上結びついたもので、多糖類ほどは分子量が大きくないものです。オリゴ糖とも呼ばれますが、定義はややあいまいで、実際には二糖類を含める場合と、3つ以上の糖が結びついたものを指す場合もあります。二糖類にはショ糖(ブドウ糖+果糖)、麦芽糖(ブドウ糖+ブドウ糖)、乳糖(ブドウ糖+ガラクトース)などがあります。多糖類は消化性多糖類と難消化性多糖類に分かれます。消化性多糖類にはでんぷん、グリコーゲンなどがあり、難消化性糖類は食物繊維の仲間となります。
*出典:e-ヘルスネット
難しいですね、一番小さい糖類は単糖類なのですね、でもブドウ糖はないのですね。
「グルコース」のことを「ブドウ糖」と云うんだ。
グルコースは身体の細胞内で分解されてエネルギーを得るんだ。
最終的に二酸化炭素と水に変換されるよ。
ところで、「砂糖」はブドウ糖なのですか?記載がないようですね。
「砂糖」は二糖類の「スクロース」のことで、「ショ糖」ともいうんだ。
厚生労働省の説明にある通り「グルコース」と「フルクトース」が結合したものなのだ。
多糖類は「デンプン」の1種類しかないのですか?
いやいや、単糖類が沢山連なっているのを一般的に「デンプン」といって、お米や麦などの穀物やジャガイモなどに含まれているんだ。厚生労働省の説明にある「グリコーゲン」は動物(人間も含む)内で蓄積される多糖類を総称しているよ。
間違えやすいのですが、炭水化物は2種類あって、「糖質」と「食物繊維」に分けられるんだ。人間が消化できるものが「糖質」、それに反して「食物繊維」は人間が消化することができないんだ。ただし、腸内細菌が「食物繊維」を分解して人間がエネルギー源としても使っていることが、近年判明したんだ。
お米を食べても最初は甘くはないのですが、よく噛んでいると甘くなりますよね。多糖類のデンプンが酵素で分解されてゆき、ブドウ糖(グルコース)になり甘く感じるのですね。
サツマイモには沢山の「食物繊維」があり、また、あまい「糖質」も多いのですね。
その通りだね。ところで、体内に入ったブドウ糖(グルコース)は、分解されエネルギー変換されるために、どこに行くか知っているかな?
わかりませーん。
ブドウ糖(グルコース)は血液に入り細胞に運ばれ、細胞内で分解されて、最終的に細胞内のミトコンドリアに行くんだ。そこで、分解したエネルギーはATPとして蓄えるんだ。
ミトコンドリアが元気に働くと、その人のエネルギーが沢山産生されるので、重要な細胞内器官なのですよ。
ATPはエネルギーの蓄電池のようなものなのですね。人間が活動するうえで重要なATPの機能を知りたいですね。
でも、糖化度の話を進めたいので、糖質が血糖として体内に入ったところのご説明を頂けたら幸いです。
では、ATPの話は後日にして、次回は血糖の話をしよう!
お願いいたします。(^^♪
岡部 敬一郎: 食糧学院長寿健康ベターエイジング研究所 所長・理学博士、 (元)東京栄養食糧専門学校校長
中静 隆: 栄養士科81回生、健康長寿ベターエイジング研究所 客員研究員